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ウィーン楽友協会 ~ 永見隆幸ヨーロッパを行く Wiener Musikverein [永見隆幸 海外]



永見隆幸先生が、オーストリアのウィーンにある ウィーン楽友協会 Wiener Musikverein を訪問されました。



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ウィーン楽友協会 Wiener Musikverein ヴィーナー・ムジークフェラインは、1812年(江戸時代 文化九年頃)に設立された、オーストリアのウィーンにあるクラシック音楽の関係者による団体です。正式名称はゲゼルシャフト・デァ・ムジークフロインデ・イン・ヴィーン Die Gesellschaft der Musikfreunde in Wien ウィーンの音楽愛好家による協会。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Die Wiener Philharmoniker ヴィーナー・フィルハーモニカーの本拠地として知られていますが、ウィーン交響楽団 Die Wiener Symphoniker や ウィーン放送交響楽団 Das ORF Radio-Symphonieorchester Wien も演奏を行っています。





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現在のウィーン楽友協会の建物は、1870年(明治三年頃)に竣工しました。1831年(江戸時代 天保二年頃)に完成したウィーンで最初の公共ホールも700人程しか収容できず、ウィーンには大規模なコンサート・ホールがありませんでした。そこで、かつてのオスマン帝国による包囲戦に備えた壁と堀の趾に環状道路リング・シュトラセ Ringstraße が建設されるに当り、皇帝フランツ・ヨゼフ一世に、協会の関係者らが大規模なコンサートホールの建設を願い出ました。1863年(江戸時代 文久三年頃)、フランツ・ヨゼフ一世は、リング・シュトラセを挟んでカールス教会 Karlskirche に向い合った用地を与えます。デンマーク人建築家テオフィル・ハンセン Theophil van Hansen(1813年=江戸時代 文化十年頃 ~ 1891年=明治二十四年)の設計による建設が開始され、三年がかりで完成しました。 一言で言えば、ギリシャ=ルネッサンス様式。ウィーンの音楽史を今に伝える、重要な歴史的建造物です。





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Wiener Musikverein





協会員には作曲家ヨハネス・ブラームスもいました。1872年=明治五年頃から1875年=明治八年までの三年間にわたる協会主宰コンサートにての指揮、小ホールにおける自身のピアノ作品初演など、多彩な活躍をしています。その功績を称えて、1937年=昭和十二年に小ホールが「ブラームス・ザール Brahms Saal」と名づけられました。





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Brahms Saal [コピーライト] Wolf-Dieter Grabner

 



ウィーン楽友協会の建物には、通称「黄金のホール Goldener Saal」こと「大ホール Großer Saal グローサー・ザール」や 室内楽などの演奏が行われる前述の「小ホール Brahms Saal ブラームス・ザール」のほか、2004年=平成十六年に造られた Glaserner Saal(Magna Auditorium)、Metallener Saal、 Steinerner Saal、Holzerner Saal などのリハーサル・ホールや多目的ホールがあります。資料室も充実しています。





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Großer Saal [コピーライト] David M. Peters





「大ホール Großer Saal グローサー・ザール」は、シューボックス型と呼ばれる直方体。縦48.8メートル、横幅19.1メートル、高さは17.75メートルで、座席数は約二千。カリアティード caryatid と称される女性の形をした柱や、格天井、板張りの床、床下の空間、天井裏の空間、バルコン、装飾に至るまで、全てが素晴らしい音響を生出すような設計になっていて、グローサー・ザールの音響こそが世界一と評価する向きもあります。音響学的に興味のある方は、レオ・リロイ・ベラネク Leo Leroy Beranek「音楽と音響と建築 Music, Acoustics and Architecture 1962」などを参考にしてください。





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レオ・リロイ・ベラネク Leo Leroy Beranek「音楽と音響と建築 Music, Acoustics and Architecture 1962」





オーストリアの画家アウグスト・アイゼンメンゲル August Eisenmenger(1830年=江戸時代 文政十三年頃 ~ 1907年=明治四十年)による天井のフレスコ画『アポロと九人のミューズ Apollo und die neun Musen』も、よく知られています。





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August Eisenmenger "Apollo und die neun Musen"
[コピーライト] Welleschik





多分に漏れず、この記事も永見先生に教えていただいたことを纏めたに過ぎません。

芸術文化について、単なる知識だけに留まらず、先生の造詣の深さは半端ない…





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