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ラプソディdeパパ 評価 話題 永見隆幸&メリー・アーティスツ・カンパニー Rhapsody de PAPA [メリー情報]



永見隆幸&メリー・アーティスツ・カンパニー『ラプソディ de パパ ~ Rhapsody de PAPA』について、ザ・ディライトフル・カンパニーやメリー・アーティスツ・カンパニーに寄せられた評価や話題などを、『ラプソディ de パパ ~ Rhapsody de PAPA』の舞台写真等を交えてご紹介します ♬ 



誠に恐れ入りますが 「写真や画像やロゴ等の転載は厳禁」ですので ご了承ください。
Photo:TES Osaka 田中聡
Sorry but the reproduction of the photograph and the logotype is strictly forbidden.





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とにかく作品が毎年レべル・アップするのには驚きます。脚本と演出と振付に携わる桜井ゆう子さんの能力と才覚には、群を抜いたものを感じます。トップに永見さんを戴き、才能溢れる桜井さんが作品の基(もとい)を創り、有能なスタッフがバックアップし、必ず優秀なオーケストラの生演奏を聴くことができる。よい作品を創るのは本当に難しいのですが、この万全の体制が、メリー・アーティスツ・カンパニーがよい作品を創り続ける秘密の一つなのでしょうね。





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桜井ゆう子
SAKURAI Yuko

演出家、振付家、脚本家。
スマイル・ミュージカル・アカデミー SMA 主宰。日本劇作家協会会員。ザ・ディライトフル・カンパニー・ミュージカル事業部長。

芸術創造センター開館30周年記念公演メリー・アーティスツ・カンパニー『Mr.ブロードウェイ』や『ラプソディ de パパ』『ベリー・メリー・クリスマス』『サラ~ベル・エポックを生きた華』など、メリー・アーティスツ・カンパニーの、ぼぼ全作品の脚本と演出と振付に携わる。『Swing Lively』で名古屋市民芸術祭 特別賞を受賞。

東京にて、振付家の坂上道之助、舞踊家の西田堯、演出家の角岡正美らの下で研鑽を積む。

NHKオーディオドラマ「FMシアター」「青春アドベンチャー」「中部ラジオ小劇場」などに主演や出演作多数。テレビ番組では、NHKドラマ愛の詩『オグリの子』『定年ゴジラ』、TBS系『幼稚園ゲーム』『キッズウォー5』などにレギュラー出演。
ギャラクシー賞受賞作品に複数出演している。

愛・地球博で、石井竜也総合プロデュース『フォレスト・フェアリーズ・ボール』の振付と振付指導を務め、全国ツアーにも参加。

主宰するスマイル・ミュージカル・アカデミーSMAにおいて、ロンドンで初演された『Alice the Musical』の日本初演をはじめ、全公演の演出と振付を行う。劇団や合唱団やタレント養成所などの講師としても演出や振付を担当する。





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演出家、脚本家、振付家の 桜井ゆう子先生について、メリー・アーティスツ・カンパニー 永見隆幸 芸術監督に伺いました。



Q:桜井先生は、どのように研鑽を積まれたのですか。

A:幼少の頃よりクラシック・バレエを始め、18歳でミュージカル・ダンサーとしてデヴューしたと聞いています。その後、ミュージカルやオペラやオペレッタなどの出演を重ね、平成十四年=2002年にシェイクスピア『夏の夜の夢』のタイテーニア役を演じています。


Q:桜井先生は、どちらで研鑽を積まれたのですか。

A:振付家の坂上道之助さんに特に可愛がられていましたので、東京で坂上さんたちに振付のお手伝いなどをさせていただいていましたね。坂上道之助と言えば、森繁久彌の『屋根の上のヴィオリン弾き』の劇中、屋根の上で華麗に踊りながらヴィオリンを弾く姿がよく話題に上ったので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。坂上さんは、ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』や『ラ・マンチャの男』の日本版で初演から振付に携わり、NHKテレビ『おかあさんといっしょ』でも長年にわたって振付を担当されました。東宝ミュージカルをはじめ、東京二期会『学生王子』の振付などで知られる方です。
坂上道之助さんのほかにも、舞踊家の西田堯さんや演出家の角岡正美さんをはじめとするNHKのディレクターやプロデューサーら、東京を拠点として活躍する方々に育てられました。


Q:なぜ桜井先生は、東京で仕事をされていながら東京へ出られなかったのでしょう。

A:残念ながら、お祖父様お祖母様が殆ど同時期に著しく体調を崩されて長い闘病生活を強いられるなど、諸般の事情が重なり、家庭に経済的なゆとりが無くなったこともあって、東京へ出られませんでした。坂上さんや西田さんたちは熱心に東京へ出て仕事をするように誘っていましたが…


Q:桜井先生は、どんなところが脚本家や演出家として優秀なのでしょうか。

A:やはり、長い間、地道に実績を積んだことを挙げるべきでしょうね。幼少の頃からバレエやダンスを習得しており、振付家としての実力は、ご存知の通り素晴らしいものがある。それと同時に、ラジオ番組やテレビ番組に、単に出ているだけではなく、主役やレギュラーとしての出演も多数あって、女優としても演出家としても高く評価されています。
そのうえ、文才に恵まれ、若い頃から文章家としての才能を認められ、たくさんの戯曲を書いています。文字を羅列するだけでは、文章になりません。例え文章がマアマアだとしても、台本や脚本を書く能力は、また別物と言ってよいでしょう。自分は、物書きでもありますし、欧米から日本の方まで、多くの台本作家の作品に携って来ました。自称脚本家は数多く存在し、もちろん誰が何を書いても自由なのですが、これだけ内容が濃くて演じ甲斐のある本を書ける人は、そうそう居るものではないと実感しています。生れながらの豊かな才能に加え、様々な分野で着実に積み重ねた実績、そして弛(たゆ)まぬ努力家であることが、今の桜井ゆう子をつくり上げたと言えるでしょう。


Q:桜井先生の魅力は、どんなところにありますか。

A:まず、実力で自らの人生を切拓いて来たところです。謙虚さも特筆すべきものです。他人(ひと)の悪口を聴いたことがありません。媚びない姿勢を貫いていても、感謝に満ちた生活を、口先だけではなく、送っていることが、大勢の人々を惹きつけて止まないのだと思います。
舞台の目利きや見巧者と言われる玄人筋の関係者は、一度桜井さんと仕事をすると止められないと言います。桜井さんが一緒に舞台を創ってくれていなかったら、メリー・アーティスツ・カンパニーも、日本で活動することは無かったと思います。





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質の高い台本を書くのは難しい。特にミュージカルやオペラの本は。
桜井ゆう子が生まれながらのミュージカル台本作家だという証は、先ず、ストーリーの整理の仕方に現れている。錯綜とした物語を、有能な外科医が難病の手術を手際よく片付けるが如く、鮮やかに刈込んで飽きさせない。伏線の張り方も、わざとらしくなく成程と思わせる。メタファーも過不足ない。音楽のチョイスも絶妙だし、考え抜かれた歌詞も秀逸。
深い内容を希釈することなく、簡潔に纏め上る手腕は並大抵ではない。故(ゆえ)に聴衆観客は、判り易いと感じながら、安心して余韻に浸ることができるのである。





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台本がよく書けていたと思います。情報がシッカリ整頓され、よく刈り込んでありました。メタファーや伏線も十分だし、ストーリー展開も面白かった。キャストのパフォーマンスも、とてもよかったと思います。じわじわ笑いの渦が起こり、段々客席が感動に包まれて行くという、あるべき舞台の理想形の一つを見せて貰った気がします。千龝樂おめでとうございます。





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メリー・アーティスツ・カンパニーの特長にアシンメの美学がある。バランスをとるためにシンメトリーを多用する愚などを犯すことがない。彼らのアシンメトリーは一般的ではない。下手「一」に対して上手「七」だったりする。何故それで均衡がとれるのか不思議で仕方ないが、結果きちんとおさまる。鋭い感性の賜物なのだろう。それは、立位置にしても、音楽にしても、キャスティングにしても、同じことだ。彼らのアシンメトリーを理解できなければ、メリー・アーティスツ・カンパニーの作品は、全く理解することができないと言ってよい。
彼らの台本の判り易さに、核心を見失ってはならない。台本の整理整頓や刈込みが上手い彼等は、深いコンセプトを、ちゃんと奥底に忍ばせている。我々は彼らの舞台を観ているが、我々の力量もまた、彼らに見透かされているのだ。
メリー・アーティスツ・カンパニーの舞台は誰にでも楽しめるようにできている。しかし、その作品を理解するとなると極めて難しい。我々は、逆に、感性、知性、見識を、試されていると考えて、作品に臨むべきだろう。





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そう来たか!と思わず唸った永見隆幸&メリー・アーティスツ・カンパニー『ラプソディ de パパ ~ Rhapsody de PAPA』であった。

プロローグで、大作曲家ジョージ・ガーシュウィンが、本当は、ガーションという苗字で実際の人生は伝えられているものと異なると、ピエロとピエレッタに謳わせる。
さあ、ワクワクして来る!本を書いた作者の妄想が、どんな展開を見せるのか!
ラプソディ・イン・ブルーの感動的な演奏で、掴みはОK!
いよいよMr.G ことジョージの登場で『天国への階段』を披露。流石にジョージ役は上手い。
場面は転換し、ガーション家の書斎。三女、次女、長女と際立って性格の違う娘三人が舞台に現れる。三人の紹介と性格描写が、説明臭くなく、巧く台詞におさまっていて、シェークスピアを想起した。
ガーシュウィンはハンサムで女性にモテたが、生涯独身で子供はいなかった。でも、そんな好い男だったら、女性の二人や三人いても不思議じゃないし、隠し子の一人くらいは居たんじゃないか。何の違和感も感じなくて済む この設定は面白い。
そして主演女優アマンダが、あれよあれよという間にMr.G との結婚の契約書にサインさせられてしまう。テンポの速い展開にぐんぐん引込まれる。次から次へと登場人物が出て来るのだが、ストーリーが判り難くなることもなく、楽しめた。

死期を悟ったMr.G が三女に聴かせる"Someone to watch over you"は白眉だった。静寂が会場を支配していた。

その後、コミカルなやりとりがあって、Mr.G の呼んだ修道院長がやって来る。
ここへ"Strike Up the Band"を持って来たのは凄いと思う。凡庸な作家なら思いつかない。
ガーシュウィンの明るい"Strike Up the Band"に乗せて「天国への階段を昇って、雲の上の清らかな世界へ、誰も見たことのない天上の世界を許されたなら、喜んで明るく送りましょう。」と皆が歌う。
歌が突然止まり、三女ディクシーの呼びかけに応え、Mr.G は力なく手を振るが、遂に天国へ旅立つ。
この場面は、張詰めた緊張感に包まれ、Mr.G が"Someone to watch over you"を三女に語り聴かせる場面と同様、私を含めて多くの人が泣いていた。主人公が一幕の最後で死ぬとは思っていない客席が、ショックを隠せずにいたのだと考えてもよいだろう。

二幕の頭は、主を失った邸宅の重苦しさを、芝居と音楽の両面で巧く表現していた。
アメリカ国税局調査官がMr.G の遺産を調べに来るという展開も興味深かったし、弁護士と長女やゴロツキのニックのコミカルなやりとりも面白く書けていたと思う。
天国へ導かれて行く様も、天国でのストーリーも、流石と言える展開を見せた。
神様が執事であるとか、後から成程と理解できる伏線の数がとても多く、謎解きも楽しい物語でもある。
後半でアマンダが歌う"But Not For Me"が、とても好い曲で、大好きになった。
パンチ・ラインの前に"Clap Yo' Hand"を置く慧眼には感服。
神様とMr.G のパンチ・ラインの台詞で割れんばかりの拍手が起った。生死が別れても歌は生き続ける。芸術は国境や人種や時代さえ超える。様々なメッセージを作品から受取った観客の、素直な反応であったと思う。

何より、この作品の素晴らしさの一つに上げたいのは、台本のイマジネーションとガーシュウィンの音楽のリアリティによる途轍(とてつ)もない相乗効果である。音楽と台本というものが深いところで解っていなければ、こういう作品は生れない。





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神様:人間共よ!
天国への階段を見つけたからと言って、無暗矢鱈に登って来るんじゃないぞ!
そちらとこちら、繋がっているのは、音楽のみとしようじゃないか!
歌は、繋がっている!
愉快、愉快!



Mr.G:See you soon!



ここで万雷の拍手が起き、びっくりする私に、ある舞台関係者が耳打ちしてくださいました。



何を驚いているんですか。これぐらいの拍手は当り前でしょう。
この作品が描こうとしているのは、音楽をはじめとする芸術が、国境や人種はもちろん、生と死も超えた普遍性を以て人を感動させることができるというテーマです。
もう一つのテーマが愛。妻アマンダとの一風変っている愛、三人の娘との個性的な親子の愛、兄アイラとの兄弟愛。紆余曲折を経ながら、劇中、通奏低音のように常に根底に流れているものは、温かい愛です。
ガーシュウィンの音楽を用いて、この二つのテーマが、鮮やかに、重層的に描かれています。しかも、丁寧に。そして、そこまでのドラマの蓄積が、ありきたりの形ではなく、神様の台詞とMr.G の「See you soon!」という「点」に収斂(しゅうれん)し、強いメッセージ性を帯びて客席に放たれました。実に見事に構築された作品です。フィクションとしての台本が、ガーシュウィンの音楽と、ファンタジックかつ有機的に大きな化学反応を起こした瞬間と例えることができるかも知れません。聴衆観客が共感しない訳がない。ニューヨークだったらスタンディング・オヴェイション間違いなしですよ。
脚本を書いた桜井さんは言うまでもありませんが、永見さんも恐らくここで大きな拍手が来ることは想定していらっしゃたことでしょう。お二人とも、その位のことは朝飯前にできる人です。



こんな風に舞台を読み解ける方だったとは存じませんで、たいへん失礼しました!勉強になります…





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プロ野球で活躍された野村克也監督が永眠されました。心より謹んで哀悼の意を表します。

改めて野村さんの名言集に目を通して驚いたのは、永見先生が舞台について日頃おっしゃっていることに相通じる処が多かったことです。

特に、お二方とも、「考えること」に重きを置いていらっしゃるのが印象的です。

永見先生は「台本を読込め。頭を使え。行間を読め。考え抜け。必死に試行錯誤せよ。」など、常に頭を働かせることの重要性を口にされます。

考え抜かれていない舞台や身体性を感じさせない舞台は、舞台を見極めることのできる方々にとっては、面白いはずがないのかも知れません。





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舞台の見せ方が素晴らしい!難しいことを語っていても解り易くて説明くさくない!芸術監督の永見さんのマジック!演出家の桜井さんのマジック!スゴイ!





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大歓声と鳴りやまぬ万雷の拍手に、幾度も繰返されるカーテン・コール。



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永見さんは国際的実力派なんだから、早く東京でもメリー・アーティスツ・カンパニーの公演をやってくださいよ。桜井さんの作品を引提げて、キャストもスタッフもオーケストラも引連れて来てください。こっちの連中も一緒にやりたいって、皆待ってますよ。金の工面なんか、こっちで何とかすっから、とにかく早くやっつけちゃって欲しいんですよ。





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下手に設置されたガーション家二階 Mr.G の書斎セットとジョージ・ガーシュウィン(ガーション)役の永見隆幸



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舞台美術の松本浩さんが制作されたピアノは永見先生の大のお気に入り!



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永見先生がお掛けになっている椅子は、本番でも用いられた本物のアンティーク・チェア。

こういうところも手を抜かないのがメリー・アーティスツ・カンパニーの凄さだと、指摘される方もいらっしゃいました。痛み入ります。



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月に乗る Mr.G



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永見隆幸&メリー・アーティスツ・オーケストラ MAO



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永見隆幸(中央:芸術監督)
柴田祥(右:指揮)
蒔田裕也(左:ピアノ&編曲)

このお三方の信頼関係は素晴らしかったと思います。見事な連携プレイで数々の難所をクリアなさいました。



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永見隆幸&メリー・アーティスツ・オーケストラ MAO 弦楽器セクション



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永見隆幸&メリー・アーティスツ・オーケストラ MAO 管打楽器セクション



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永見隆幸&メリー・アーティスツ・ジャズ・オーケストラ MAJO
左から:
渡辺勉(トランペット&バンドリーダー)
浅井翔太(ドラムス)
椿田薫(サックス)
永見隆幸(リード・ヴォーカル)
岡崎正典(サックス)
中路英明(トロンボーン)
五反田靖(トランペット)
以上7名がメリー・アーティスツ・オーケストラ MAO に参加 ♬



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台本も演出も見事でした。永見さん、桜井ゆう子さんの舞台を創造する力に感服です。とても楽しいのに、風格と品位を失わず、深く人間を描いてドタバタ劇にならないのが流石だと感じました。
メリー・アーティスツ・カンパニーが質の高い舞台を創り続けてくださることに感謝します。





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中学生の「ディクシー」は大人の打上げに参加できないので特別ショットをプレゼント!



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スマイル・ミュージカル・アカデミーの面々と兄アイラ・ガーション役を務めた澤脇達晴さん



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長女バーバラ役と演出&振付&制作助手を務め、八面六臂の活躍をした安藤麻実とご両親



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舞台監督の渡辺智広さんに大入袋を手渡しする永見先生



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修道院長シスター・コールダー役の阿部志帆

オーディションで採用された後に判ったことなのですが、阿部さんは東日本大震災の被災者で、お母様と家を失われました。永見先生は、オーディションでそのことを伏せていたことにも感じ入って、事務所に働きかけられ、ザ・ディライトフル・カンパニーが被災地に寄付することが決りました。
この出会いが偶然だとは思えず、こういうご縁を大切にしたいと、永見先生はおっしゃっています。





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ミュージカルやオペラの制作は一筋縄では行きません。全てがオリジナルで満足できればよいのですが、そうも行かないのです。よい台本作家は、多くはありませんが、一生懸命探せば、いないことはありません。問題は、音楽なのです。よい作曲家と言われる人でも、台本にマッチする音楽を創ることができる作曲家となると、本当に難しいのです。音楽が仕上がって来たところで、簡単に、一からやり直しという訳にも行かないし、音楽性の違いを一致させることは、何より難しいと言えるでしょう。
メリー・アーティスツ・カンパニーを私が羨ましいと思うのは、そのオリジナルの手法です。音楽は既成の楽曲を使って、台本は新しくオリジナルで起こす。一口に言いますが、相当これは難しい仕事なのです。
歌い手である永見さんは、指揮者や指導者としても、知る人ぞ知るという存在です。歌のレパートリーも、クラシック、現代音楽、ジャズまで、幅広いのですが、そのジャンルも桁違いで、リート、宗教曲、オペラまで、様々です。そのうえ、殆どの歌い手が、歌以外の音楽に興味を示さないのと違って、永見さんは、交響曲、管弦楽曲、室内楽曲、独奏曲などに関しても造詣が深い。ですから、膨大なレパートリーから実に適切な楽曲を選択されます。そして、演出と脚本と振付のエキスパートである桜井さんと、妥協のない丁々発止のやりとりを経て、作品が仕上がって行くのだと想像しています。
メリー・アーティスツ・カンパニーは、永見さんや桜井さんのような方が必死に舞台を創っていらっしゃるから、あの方法が有効なのであって、表面的にメリー方式を真似したところで、決して上手くは行かないでしょう。正直に言うと、私も見様見真似で試してみましたが、ものの見事に悲劇的な末路をたどりました。
亡くなられたプロ野球の野村克也さんが、勝ちに不思議な勝ちはあるが、負けに不思議な負けはないと言っています。年を追うごとに作品のクオリティがアップすると言われるメリー・アーティスツ・カンパニーは、負ける理由が見つけられない程に努力してみえるのだと思います。





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こういうホンモノのステージを観ちゃうと、ほかへ行く気がなくなっちゃう。カラオケじゃないし、ちゃんとタップ踏んでるし、手間ひまかけて丁寧に作られてる。主演の人はサスガに世界で活躍してるだけある。何度もトリハダ立った!ほかのキャストも楽しめた。オーケストラも凄かった。来年も絶対また来る!
笑って泣いて、また笑って。手が痛くなるまで拍手しちゃいました!





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大評判を得た「天国への階段」作者:松本浩

永見先生曰(いわ)く、
新しいもので何処にもないように思えても、よく調べてみると似たようなものをたくさん見つけることがあります。何処にでもありそうなのですが、よく調べても同じようなものが無い場合もあり、本物とは、そういうものなのではないかと思うのです。この「天国への階段」も、その一つに数えられるかも知れません。





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永見先生にご意見を伺ったら、「お客様がご覧になって、どのようにお感じになっても自由です。他人様(ひとさま)が、どんな感想を持たれても、それは構いません。」と、相変わらず承認欲求が無いご様子なので、再び「自ら反みて縮くんば、千万人と雖も吾往かん。」ということなのでしょうかと尋ねたら、そんな大仰なことではありませんが、と前置なさり、「どう捉えてくださっても、それも、構いません。」と、またもや笑っていらっしゃいました。
褒められても「巧言令色鮮矣仁(こうげんれいしょくすくなしじん)」、難事に当っても「艱難(かんなん)汝を玉にす」と涼しい顔。
「解る人には解る、解らない人には解らくてよい。」というのとは若干違うような気もしますが、とにかく先生はいつも平常心を保ち、謙虚で、泰然自若としていらっしゃる。





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Photo:TES Osaka 田中聡
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舞台写真 第一幕 ラプソディdeパパ
 ↓
https://merry-3.blog.ss-blog.jp/2020-02-07
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Rhapsody de PAPA stagh photoⅠ


舞台写真 第二幕 ラプソディdeパパ
 ↓
https://merry-3.blog.ss-blog.jp/2020-02-10
 ↑
Rhapsody de PAPA stagh photoⅡ


ラプソディdeパパ お客様 紳士淑女録
 ↓
https://merry-3.blog.ss-blog.jp/2020-02-10-2
 ↑
Rhapsody de PAPA guest


ラプソディdeパパ 打上げ
 ↓
https://merry-3.blog.ss-blog.jp/2020-02-10-3
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Rhapsody de PAPA afterglow party


ラプソディdeパパ 反響
 ↓
https://merry-3.blog.ss-blog.jp/2019-12-24
 ↑
Rhapsody de PAPA review


ラプソディdeパパ 千龝樂
 ↓
https://merry-3.blog.ss-blog.jp/2019-12-03
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Rhapsody de PAPA closing day


メリー・アーティスツ・カンパニー令和元年総括
 ↓
https://merry-3.blog.ss-blog.jp/2019-12-28-5
 ↑
Merry Artists Company 2019 review


メリー・アーティスツ・カンパニー
オフィシャル・ウェブサイト
 ↓
http://www.merry-artists-company.com/
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Merry Artists Company official website


永見隆幸の最新プロフィールはコチラ ♪
 ↓
http://merry-uta.blog.so-net.ne.jp/2016-12-11
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This is Takayuki NAGAMI!


メリー・アーティスツ・ジャズ・オーケストラ
 ↓
http://www.merry-artists-company.com/merry_orchestra.html
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This is MAJO!


ディライトフル・グループ HP
 ↓
http://www.delightful-group.com/
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Delightful Group HP


永見隆幸 オフィシャル・ウェブサイト
 ↓
http://www.nagamitakayuki.com/
 ↑
NAGAMI Takayuki official website ?


ザ・ディライトフル・カンパニー社長ご挨拶
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https://merry2.blog.so-net.ne.jp/2018-01-28
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TDC president greetings


メリーのブログ管理人ご挨拶
 ↓
http://merry2.blog.so-net.ne.jp/2018-01-30
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MAC Website Manager

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