戸井勝海 25周年記念ライブ 永見隆幸 訪問 [永見隆幸先生information]
メリー・アーティスツ・カンパニー芸術監督の永見隆幸先生が、本年4月7日（土）東京 六本木の某所で開催された、戸井勝海デビュー25周年記念ライブ『EXCELSIOR』を訪れました。
メリー・アーティスツ・カンパニー昨年の公演『マイ・ブルー・ヘヴン』の原作に当るミュージカル・ドラマ『いとしのクレメンタイン』でキンちゃん役を務めたのが、戸井勝海さんです。
戸井勝海さんは、この3月に『マディソン郡の橋』の千龝樂を迎えたばかり。『モーツァルト』の東京公演を5月、大阪公演を7月、名古屋公演を8月に控え、10月は『TITANIC～タイタニック』と、超売れっ子の戸井さん。そのデビュー25周年を記念して開催されたライブが『EXCELSIOR』です。
土居裕子さんをゲストに、山中なつ子さんをピアニストに迎えて充実のコンサートだったとお聞きしました。
【永見先生に感想を伺います】
Q：コンサート全体の印象はいかがでしたか。
A：聴衆や観衆の心を捉えて離さないエンターテイナーとして、抜群の資質を持った人だと改めて感じました。戸井さんが初めてチャレンジする歌を聴けたのも思いがけない収穫でした。ファン・クラブの方が単に「ワーワー」「キャーキャー」騒ぐのではなく、戸井さんが伝えようとするものをしっかり受けとめようとする姿勢には、やはり類は友を呼ぶのだと嬉しく思います。
Q：戸井さんを どんな俳優だと思われますか。
A：一言で言えば、華のある達者な舞台人。
Q：戸井さんの歌はいかがでしたか。
A：知人が『いとしのクレメンタイン』で戸井さんが歌った『ダニー・ボーイ』を聴いて泣いてしまい、自分も胸が熱くなる思いを共有しました。それほど歌の上手な方ですが、あの頃より一段と歌がうまくなっていたのには驚きを禁じ得ませんでした。余程の精進の賜物です。戸井さんは感性の人であると同時に努力の人だとも言えます。
Q：戸井さんの歌で特に感じられたことは何ですか。
A：先ず、『レ・ミゼラブル』のマリウス役を務めて以来、キャリアを積重ね、よい歌を歌い続けて来られたことに敬意を表したいと思います。これほど日本語を大切に、美しく歌う人はいないのではないでしょうか。美声と音楽的な美しさを追求するあまり、デリバリー＆ディクションを疎かにする歌い手が多い中で、戸井さんの日本語の歌唱は見事だと思います。通鼻音つまり鼻濁音なども殆ど完璧です。亡くなった演出家の蜷川幸雄が、晩年、もう少し言葉を大切にしておけばよかった、と呟いていたのを思い出しました。
Q：戸井さんのトークで印象に残ったことは何ですか。
A：戸井さんの原点が、西成にあると述べたことです。ガーシュウィンがアメリカのシューベルトだと称賛した作曲家のアーヴィング・バーリンは「誰もが人生にロゥワー・イースト・サイドを持っているべきだ」と語っています。それと同じことでしょう。当時、ニューヨーク市マンハッタンのロゥワー・イースト・サイド LES は、移民や低所得労働者階級の居住地でした。ユダヤ教徒だったバーリンが迫害を受け、ヨーロッパから逃げて来て住んだところがニューヨーク市マンハッタンのロゥワー・イースト・サイドだったのです。
もう一つ、戸井さんが30歳近くになるまでミュージカルが好きではなかったという事実です。理由は異なりますが、自分も、やはり30歳近くになるまでミュージカルが苦手でしたから、意外な共通点を発見しました。
Q：永見先生は戸井さんがどのような人に思われますか。
A：少年の心を持った人なのではないでしょうか。そして、謙虚な人。初めてお目にかかった折、階段の中二階にいた戸井さんは、下の階にいた自分と会話を交わしました。先ず発せられた言葉が「高い所から失礼します」でした。写真に写る時でも必ず一段低い位置で写真に写ろうとされます。
永見先生と握手を交す戸井勝海さん
帰り際に、「ご一緒したいですね」「是非是非」と、会話が交わされたように漏れ承りました。永見先生も戸井さんもお忙しい方ですから難しいかもしれませんが、心から共演の実現を願っています。
このライブで永見先生が思わぬ再会を…
メリー・アーティスツ・カンパニー昨年の公演『マイ・ブルー・ヘヴン』でキンちゃん役を務めた吉武大地君と偶然の再会を果たされました。『マイ・ブルー・ヘヴン』の原作の『いとしのクレメンタイン』でキンちゃん役を務めたのが戸井勝海さんですから、何かご縁があるんでしょうね。
今年の1月1日に結婚して話題になった奥さんもご一緒でした。
その奥さんとは… 女優の小此木まりさんです！
永見隆幸先生（左）小此木まりさん（中央）吉武大地君（右）
小此木まりさんは、NHKテレビドラマ『企業病棟』でデヴュー。TBS『渡る世間は鬼ばかり』の野々下ミカ役を務めたことでご存知の方も多いのではないでしょうか。
ミュージカル『ピノキオ〜または白雪姫の悲劇』や『ハートスートラ』に主演、『アドルフに告ぐ』少女役、『アニー』孤児ペッパー役、『新・ピーターパン』迷子トートルズ役、『サウンド・オブ・ミュージック』ブリギッタ役などを務めています。
メリー・アーティスツ・カンパニーが今年スポットを当てるアーヴィング・バーリン。そのバーリンのミュージカル『I LOVE A PIANO』や TEAM NACS 『PARAMUSHIR～信じ続けた士魂の旗を掲げて』にも出演。
ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』の日本語版ラプンツェルの歌は小此木まりさんが歌っています。
来る5月にはミュージカル『ソレイル～太陽の王様』と『JERSEY BOYS THE MUSICAL IN CONCERT』に、9月にはミュージカル『ジャージー・ボーイズ』に、出演の予定です。
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ここで戸井さんの業績を振返りましょう。
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戸井勝海（東宝芸能）
TOI Katsumi
【出演した舞台】
『レ・ミゼラブル』グランデール役／マリウス役
『スクルージ』若きスクルージ役／ハリー役
『星の王子様』きつね役
『ハウ・トゥー・サクシード』デイヴィス役
『ロミオとジュリエット2001』パリス伯爵役
『蜘蛛の巣』ジェレミー・ウォリンダー役
『PIANO BAR』ウォルト役
『GODSPELL』ユダ役
『マウストラップ』トロッター刑事役
『被告人』アンソニー・カースリー役
『ひめゆり』檜山上等兵役
『I LOVE YOU〜愛の果ては?』
『HONK! 〜みにくいアヒルの子』キャット役
『ミス・サイゴン』トゥイ役
『ギルダ〜愛の設計』ウォルト役
『ルルドの奇跡』ドズー医師役
『花嫁付添人の秘密』ジェームス・デイビス役
『アルジャーノンに花束を』ハロルド・ニーマー教授役／ストラウス博士役
『スウィングボーイズ』山下義一役
『ジキル&ハイド』ジョン・アターソン役
『Calli〜炎の女カルメン』ビゼー役
『タン・ビエットの唄』ゴク役
『天翔ける風に』都司之助役
『シラノ』ル・ブレ役
『タイタニック』ウィリアム・マードック役／ヘンリー・エッチズ役
『キャバレー』エルンスト役
『ガブリエル・シャネル』エドワール役
『絹の靴下 Silk Stockings』イワノフ役
『太平洋序曲』アメリカ提督役
『サンセット大通り』シェルドレイク役
『PROMISES・PROMISES in Concert』
『Chess in Concert』ウォルター役
『Catch Me If You Can』フランク・アバグネイルSr.役
『ダニー・ボーイズ 〜いつも笑顔で歌を』ヨシ・久保田役
『ドッグファイト』
『グランドホテル』ヘルマン・プライジング役
『ジャージー・ボーイズ』
『フロッグとトード』カタツムリ君役／鳥役
ほか
【出演したテレビ・ドラマ】
NHK：
大河ドラマ『秀吉』
BS-hi『ミュージック イン ドラマ ホシに願いを』
テレビ朝日：
『ヒューマンサスペンス事件』
『はぐれ刑事純情派』
『森村誠一の棟居刑事』
『はみだし刑事情熱系』
『天罰屋くれない 闇の始末帖』
『西村京太郎サスペンス 鉄道捜査官』
『レガッタ〜君といた永遠』
『遺留捜査』
『再捜査刑事・片岡悠介』
『科捜研の女』
『司法教官・穂高美子』
フジテレビ：
『最後のストライク』
日本テレビ：
『プリマダム』
ほか
デヴュー25周年を迎えて意気軒昂な戸井勝海さん。ますますのご活躍を心よりお祈り致します。
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2018-04-08 23:58
