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永見隆幸 宮脇賣扇庵 訪問 京扇子 老舗 京都 六角富小路 [永見隆幸 扇子]




音楽家、著作家、舞台ディレクターの永見隆幸先生が、京都の六角富小路にある京扇子の老舗「宮脇賣扇庵」を訪問されました。


永見先生が仰 おっしゃ るには、京扇子と言えば、宮脇賣扇庵。そして、小牧和彦さん。江戸扇子ならば、荒井文扇堂。だそうです。





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宮脇賣扇庵は、近世の町屋そのままの店舗と共に、京の歴史と風格を体現した店と言われています。江戸時代より、殆ど全ての品を、自力で仕上げて来たそうです。三代目が飾り扇を考案した後も、その伝統と技法は今日に継承されて来ました。手触りや開き具合、重さ、使い勝手など、美しさと一体になった扇作りは高い評価を受けています。 扇面の多彩な絵はオリジナルで、その多くが手描きで仕上げられているそうです。





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扇子は八十七回職人の手を通ると言われ、その工程は二十余に分れているそうです。大別すると、扇骨作り、扇面作り、扇骨と扇面を組合せる仕上げ作業です。時を経るに従って、職人の確保が難しくなっているそうですが、宮脇賣扇庵は、優れた職人とその技術を確保し、熱意をもって技術継承に取組んでいらっしゃいます。





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京扇子と呼ぶことが出来る品は、京都扇子団扇商工協同組合の組合員が、扇面、扇骨、仕上加工まで国内生産した物だけだそうです。宮脇賣扇庵は、宮内省御用達の名店としても知られています。





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創業は文政六年=1823年(仁孝天皇 江戸時代 第十一代将軍徳川家斉)。美濃国出身の初代が、近江屋新兵衛の株を買受けて創業しました。以来、現在の場所から殆ど動いていません。蛤御門の変で全焼し、少し西に移りましたが、同じ大黒町にあります。現在の屋号は、書画を嗜み、文人墨客とも深い交流があった三代目新兵衛の時、明治二十年=1887年、日本画家の富岡鉄斎に、賣扇桜という京の銘木に因んで名付けられたそうです。 商標の美也古扇 みやこせん は冷泉為紀 れいぜい ためもと の筆によります。





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百有余年を経た店舗は、往時の商家の名残をその儘に留め、店内には古扇の資料が数多く見られます。





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扇の誕生は平安時代の初期。最初の扇子は「檜扇 ひおうぎ」と呼ばれ、木簡 もっかん という細長く薄い木の板を綴り合わせたものでした。その後、形状が洗練の度を増し、扇面は上絵で飾られ、宮中女子の間に広まりました。続いて竹や木を骨として、片面にだけ紙を貼った「蝙蝠扇 かわほり」という紙扇が登場しました。これは、扇を開いた形が蝙蝠 こうもり の羽を広げた姿に似ているからとも言われています。平安時代後期になると、扇の骨に透し彫をした「皆彫骨 みなえりぼね」や「透扇 すかしおうぎ」、「切透扇 きりすかしおうぎ」などが生れ、扇子も多様化しました。





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鎌倉時代になると、禅僧らによって扇は中国へ渡りました。そこで紙を両面に貼る形に変わり、室町時代に「唐扇 からおうぎ」として逆輸入され、日本の扇にも用いられるようになりました。現代の日本の扇の基本になる形が確立したのもこの時代です。江戸時代に入ると、扇作りは、冠、烏帽子 えぼし 作りと共に「京の三職 さんしき」として栄え、庶民の日常生活にも普及。江戸時代後期になると、扇はインドやルイ王朝のヨーロッパにまで伝播 でんぱ したのです。





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扇は人生の節目に登場します。初めての宮参りで扇を奉納することに始まり、三歳、五歳、七歳の祝事の神詣では必ず扇を持ちました。七歳になると、童用扇を持つようになります。京都では十三歳になると行う「十三参り(知恵参り)」を境に、扇も大人用に変わりました。大人になって、好みの扇子や家独特の扇子を持つことが許されたのです。
扇子は、現在も、茶道、舞踊、能、狂言、歌舞伎、落語、投扇興、結納、結婚式など、多くの場面で活躍しています。





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額装されているのは富岡鉄斎の書





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永見先生の後ろに素適な中庭





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二本の扇子はお手洗の印


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永見先生の左のお足元に配 あしら われているのは勝虫(蜻蛉)





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いよいよ御来賓御入口より店内に





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コロナ感染予防でペットボトルのお茶をご馳走に


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いざ二階へ





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この青海波 せいがいは の一つ一つの文様は、扇子に見立てられているのかもしれません。


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巨大な親骨のオブジェ





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永見隆幸先生は、宮脇賣扇庵の扇子について、よくご存知です。特に、煤竹の扇子や投扇興の道具にお詳しいので、是非、改めて特集記事を書かせていただきたいと望んでおります。





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明治三十五年、鉄斎、栖鳳 せいほう、直入 ちょくにゅうなど京都画壇の巨匠 四十八画伯よって描かれた扇の絵柄を配 あしら った天井画が残され、東都著名画家十二人による扇画面と共に、大切に保存されています。


重要文化財の指定も受けているそうです。





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中二階の和室にも沢山の展示品





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投扇興の道具や扇面の掛け軸なども見られます。


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二階の展示室は、さながら、扇子の博物館。





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移築前の旧店舗から受継いだ欄間やランプなど、歴史を語る様々な調度を楽しむことが出来ます。





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四条派の流れをくむ紀廣成 きの ひろなり の大作や、名立たる作家による寄書きや掛軸なども残されています。 これらの収蔵品は、貴重な美術作品として宮脇賣扇庵の扇作りに活かされています。





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三代目新兵衛は、大正六年=1917年に、初代から集められた扇に関する資料や知識を纏め、「賣扇庵扇譜」という本を出版しています。





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この写真で、永見先生の左手にある濃い色の額に収まっているのは、色々な種類の木による扇子の親骨の見本です。





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扇子の博物館とも称すべき宮脇賣扇庵作品展示室入口の左右に掛けられているのは 当時の皇后陛下と清子内親王殿下(現在の 太上皇后陛下と伊勢神宮祭主 黒田清子様)の御写真





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永見隆幸先生は、宮脇賣扇庵の煤竹の扇子や投扇興の道具にお詳しく、お話をお聴きして、特集記事に纏めさせていただくつもりでおります。

請う、ご期待!





永見隆幸 荒井文扇堂 訪問
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NAGAMI Takayuki visited Araibunsendo


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